第4回開催 グランプリ

ダンボッコキッチン

面白法人カヤック(日本)

作品概要

ダンボール製のフライパン・なべ・まないたのキットにスマホをはめ込み、 お料理体験ができるスマートトイです。ダンボールの抽象的なおもちゃの佇まいに、 リアルな料理の操作感や音を入れることで、おままごとなのに本当に料理を作っているような 不思議な質感を狙いました。 フライパンを振ると米粒が飛んだり、なべのフタを開けると湯気が出たり、 おもちゃの包丁でスマホの中の食材が切れたり。スマホの能力を活かした設計です。

受賞コメント

「ダンボッコ キッチン」をデジタルえほんアワードのグランプリに選んでいただき、ありがとうございました。 ダンボッコは、子どもたちの創造力でストーリーを作れるのが特徴です。 創造力を引き出すために、デジタルを最大限に生かして、リアルに料理を再現し、拡張できるような工夫、加えて、段ボールを使い、立体的に表現したり、質感を肌で感じたり、さらには、絵を描くことでオリジナルを作れるようにしていました。 このプロジェクトは、カヤックがストーリーの元となるアプリを作り、バンドーが安全な段ボールを制作したからこそできたものだと思っています。 見る、聞く、だけではなく、自分で創造することで、新しい時代の子どもたちの力と笑顔になれば、と願っています。
(堀口育代:発案・プロデュース)

審査員コメント

実際の料理の動きをまねて、画面をフライパンや鍋に見立てて揺らしたり、ふたをしたりと、感覚的に楽しめる内容です。具材に火が通っていく様子が、色と音で表現されていて、臨場感があります。料理の出来上がりに、思わず私も「あっ」と声を上げてしまいました。子どもも大人も一緒になって遊ぶことができる作品です。ダンボールで作った道具と組み合わせるという発想も新しく、デジタルえほんの可能性を広げてくれたと思います。(角川歴彦氏)

お料理を体験して楽しむ、というアイデアを、段ボール製の鍋やフライパンとアプリを組み合わせて、 実現しているのが良かったです。食材を切ったり揚げたり焼いたりする時のリアルな感覚を、 動きや音も含めてうまく表現できていました。
きっと子供も大人も楽しめると思います。
( 絵本作家/いしかわこうじ)