第5回開催 準グランプリ

Mur

Step In Books(デンマーク)

作品概要

Mur(ムア)はフィンランドの児童書「A Bear Called Mur」(作:Kaisa Happonen、Anne Vasko)をAR化した、フィンランドの森で暮らす、冬が大好きで冬眠したくないクマの物語です。現実と仮想の世界を架け渡しするデジタルえほん。アプリで本をスキャンすると、夢のように現実世界がゆっくりと色あせ、美しい「Mur」の世界が表れます。紙の絵本は、インタラクティブな世界を紐解く鍵となります。絵本と連動しながら読み進めていくMurのアプリは、言葉がなく、4つの音楽で物語が展開されれます。音楽は本アプリの為に作曲、演奏されたオリジナルの曲です。

受賞コメント

絵本から学んだり、感心させられたり、驚かされたり。美しいイラスト、そして愛情に溢れる絵本は、子どもたちに教育的な物語を届ける力があります。そして、大人になっても、親になっても、絵本を大切に想う人は多いのではないでしょうか。しかし、時代は変化していて、考え方も変化しています。今のこどもたちは、ストーリーやエンターテイメントを体験する時は、デジタル端末を使います。今の時代を生きる子どもたちに、ストーリーを伝えようと思ったら、子どもたちが望むメディアを活用しないといけません。Step in Booksでは、世界中のこどもたちに、美しい物語とイラストレーションをデジタル端末を使って届ける方法を日々模索しています。本日、こうやって賞を受賞できたことは、とても光栄に思いますし、正しい路を歩んでいるということを確認することができました。

フィンランドが舞台のMURは、作者KaisaHopponenが、ありのままの自分でいることや、自分の信念に従うことの大切さを描いた物語です。Anne Vaskoは、毎日のお散歩コースであるフィンランドの森からインスピレーションを受けて美しいイラストを描きました。作者Kaisaの物語とAnneの世界観をデジタル、且つインタラクティブな物語を通してお伝えできたことを嬉しく思います。また、Murの音源を担当したJesper Ankarfeldt(ジェスパー アンカルフィルド)にも感謝を申し上げます。この賞をいただき、ありがとうございます。私やチームメンバーにとって、とても嬉しいことで、ありがたく思います。


審査員コメント

小鳥が画面から飛び出した時には思わず「わぁ!」と審査員のみなさんと盛り上がった作品でした。デジタル絵本ならではの生き生きとした動きも素晴らしいです☆♪☆ 篠原ともえ(タレント・アーティスト)